菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

アカメガシワの特徴と効能

アカメガシワ

1.アカメガシワとは

アカメガシワの新芽

アカメガシワとは、トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉中木です。山野の林縁、陽地に生えています。新芽は鮮紅色で「アカメ」「アカメノキ」「アカメンメン」とも呼ばれます。紅色になるのは無数の紅の毛が密生していて、紅色の色素液が毛に充満しているからです。(写真の左側がアカメガシワの新芽。右側はゲンノウショウコ)

佐渡島では、お盆にこの葉に塩・味噌・漬物・トコロテンなどを盛って佛に供えます。アカメガシワのカシワは“炊葉(かしぎは)”で、食べものを盛る葉の意味です。現在はお盆の佛への“菜盛葉(さいもりば)”ですが、昔はこの葉に塩・味噌・漬物・むすび・もちなどを盛って食べたのでしょう。葉に盛った食物だけでなく、この葉そのものを食べたに違いありません。

2.アカメガシワの樹皮の効能

アカメガシワの樹皮

アカメガシワの樹皮のタンニン含量は約5%です。タンニンには炎症や潰瘍に対して治療促進作用があります。明治以前には「切らずに治すはれものの薬」として用いられました。陰干しした葉・茎(1日量1~2グラム)を煎じて飲んだり、煎汁で患部を洗ったり、陰干しの葉を軟膏にまぜて練って貼ったりするなど、内用・外用を併用してデキモノ、ハレモノを治しました。(写真はアカメガシワの樹皮。非常に苦い)

星薬科大学の名誉教授の伊沢一男はこのように言います。
「アカメガシワの樹皮を煎じ、それを飲んで効くならば胃のはれものや胃カイヨウにも効くのではと考えて、専門家が臨床試験を進めた結果、ある程度の効果を上げることができたので、胃カイヨウの薬として用いられるようになった。これは近年のことである。現在では樹皮のエキスを原料とする治療薬が発売されている。」

胃潰瘍には陰干しの樹皮を一日1~3g、200ccの水で半量になるまで煎じ、毎食後30分くらいの時に服用します。『佐渡に於ける薬草』という書籍では、「アカメガシワ樹皮を煎じて毎日三度、盃に2杯ぐらいあて服用すると癌腫に大効あり」と述べられていますが、“癌腫に大効”は大いに疑問です。

加茂歌代・上野の菊地さんから「アカメノ葉をあぶって痔の患部につける」と聞きました。アカメガシワの葉と樹皮は薬になります。

『佐渡薬草風土記』引用