菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

アマチャヅルの特徴と効能

アマチャヅル

1.アマチャヅルとは

アマチャヅルとは、ウリ科アマチャヅル属の多年生のつる草です。雄雌異株で、茎はつるとなって長く伸び、巻きひげがあって他物によじ登ります。葉は互生し、5ときに3のまたは7小葉。開花は8~9月、黄緑色の小花で総状円錐花序です。半陰の湿地で育ちます。

アマチャヅルは佐渡島の山野に自生しており、杉林の半隠の湿ったところでよく見られます。アマチャヅルはヤブガラシとよく似ていますが、ヤブガラシは乾いた日当たりの良いところに生えていますので、生えている場所が湿ったところか乾いたところかで判断すると良いでしょう。

ヤブガラシ

ヤブガラシの写真

2.アマチャヅルの効能

佐渡島のアマチャヅル

アマチャヅルにはサボニン・ジンセノサイドが含まれており、中枢神経の鎮静やストレス、潰瘍の予防と治療に役立つと言われています。徳島文理大学薬学部の竹本常松教授が中国の生薬、ウリ科の植物の甘未成分を研究するうち、同じウリ科のアマチャヅルに目を付けました。

アマチャヅルから抽出した成分を分析したところ、薬用人参の有効成分と同じ成分があることがわかりました。抽出成分は薬用人参の有効成分であるジンセノサイド類(種々のサポニンの総称)と同様のもの、またこれに近い成分、合わせて15種類を発見しました。

薬用ニンジンのサポニン成分は抗腫瘍剤として公認されているのですが、薬用人参は国産の安いものでもキロ当たり3万円の高値です。そこへいくとアマチャヅルは各地の山野や竹藪などに多く自生していて栽培も容易です。昭和60年ごろ、日本農業新聞で「アマチャヅルが薬用人参と同じ成分を持つことがわかった」と紹介され、一躍ブームになりました。

アマチャヅルは乾かした全草をお茶にして飲みます。効果があれば、確実に伝えられるものです。民間薬は庶民が濾過してくれるものだと思います。

『佐渡薬草風土記』引用