菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

ギシギシの特徴と食べ方

ギシギシ

[目次]
 1.ギシギシとは
 2.ギシギシの食べ方

1.ギシギシとは

ギシギシの絵

ギシギシとはタデ科スイバ属の多年草です。ギシギシの花は薄緑色で、花房は密に花を付けます。『牧野新日本植物図鑑』(1961)という書籍に「ギシギシは、もと京都方言であったという。意味は不明。ことによると、子供たちが茎をすりあわせて、ギシギシという音を出せるからかもしれない。」と記されています。

佐渡島にはギシギシ以外に、エゾノギシギシ・アレチギシギシ・ナガバギシギシなどが野生していますが、区別しないでギシギシと呼んでいます。このギシギシは、イタドリやスイバより子ども達に人気がありません。

スカノポンポン・スイカッポン・タケスッポンと呼ばれるイタドリやオオイタドリはポンと折るときの小気味良い音と共に、生食出来る太い茎の酸っぱい味は子どもにとって魅力です。スイコ・スイカ・スカンポと呼ばれるスイバは舌にしみる酸っぱさですが、子ども達は口に入れてよく噛んでいます。

それに対してギシギシは子どもにあまり食べられていません。穂状に付く褐色の実を手でこぎ取って投げっこをしたり、枕に入れるために実を集めたりするぐらいです。なお、ギシギシのことを佐渡島ではウシズイコ・ウマズイコ・ゲシゲシと呼んでいます。

2.ギシギシの食べ方

ギシギシの若葉はとても美味しいです。佐渡島の畑野町小倉という地域のある女性はこのように言っていました。

「ギシギシは春早くから夏にかけて、絶えず新しい葉を出す。葉の中心の薄い透明な袋を被った、すんなりした形の巻き葉を摘む。薄皮をとって巻き葉をさっと茹でるが、ゆで卵のようなにおいがある。うす出汁での巻き葉のお浸しは、淡泊でジュンサイのようなぬめりがあって“陸のジュンサイ”だと、皆に喜ばれる。若葉の糠味噌の一夜漬け、和え物にしても良い。」

ギシギシはまた、すぐれた薬用植物です。根の生汁はカイセン・タムシ・腫れ物に効きます。『佐渡につける薬草』(1934)という書籍には「全草の煎(せん)液は痔(ぢ)や産後の便秘に効あり、若葉の食用は魚毒を消し、疳(かん)を治す。」と記されています。

『佐渡山菜風土記』引用