菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

カキドオシの特徴と効能

カキドオシ

[目次]
 1.カキドオシとは
 2.カキドオシの効能

1.カキドオシとは

カキドオシとは野原や道端に生えるシソ科カキドオシ属のツル性多年草です。つる草で葉は対生。4〜5月に淡紫色の唇形花を咲かせます。葉のつけ根に対生する花はひなびた優しさがあります。

花が咲くころは茎が立っていますが、花が終わると茎が這って、垣根を通して長く蔓状に伸びていきます。和名カキドオシは「籬通」の意味です。俳句などには積雪草と書き、カキドオシの名で呼びます。

江戸時代の古文書である『佐渡嶋採薬譜』(1736)という書籍には「積雪草、カキドオシ。」と記されていますが、『佐渡志』(1816)という書籍にはカキドオシのことは「鹿蹄草、方言のあふひ。」と記されています。鹿蹄草は葉形が鹿の蹄に似ることによります。

また、『佐渡志』には「積雪草、方言かいねたわら。蔓性にして道傍に多く生ず。陰干しにして辛烈な薬味に合わせ、腰痛を温むに奇効あり。」という記述もあります。方言「かいねたわら」の「かいね」は垣根の音便、「たわら」はたわむ(つる性でしなう)の意味だと考えられます。

2.カキドオシの効能

カキドオシの絵

カキドオシは全草が薬草で、生薬名は「連銭草(レンセンソウ)」です。葉の形が銭のように丸く昔の一文銭大で、連なって(対生して)茎につくことによります。成分に血糖降下作用があり、糖尿病に効くと言われています。1日量15グラムを煎じて服用すると良いでしょう。小児のかん・虚弱性の小児には1日5グラムを煎じて服用されることをおすすめします。

『佐渡に於ける薬草』という書籍にはカキドオシの薬効についてこのように記されています。「花の盛りに採収して陰干しとし、煎じて飲むと強壮薬となる。また小児の疳を治すと云う。生薬のしぼり汁を飲んでも良い。また慢性肺炎・泌尿器カタル・感冒などにも効がある。煎液の濃いものは悪瘡、丹毒に塗布して効がある。」

『佐渡薬草風土記』引用