菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

キクイモ(菊芋)の特徴と効能

キクイモ

[目次]
 1.キクイモとは
 2.キクイモの効能

1.キクイモとは

キクイモの絵

キクイモとはキク科ヒマワリ属の大形多年草です。葉は長い楕円形で、葉と茎はあら毛があってざらついています。たけは人の背丈以上になります。9月に入って咲く花は直径6〜7センチ、まわりの花びら(舌状花)は濃い黄色で10枚以上、芯(管状花)は黄色です。花はキクに似るというより小さなヒマワリのイメージです。

地下に塊状のイモが生ずるのでキクイモと名付けられました。なお、キク科のヒマワリ属にはヒマワリとキクイモがあります。キクイモの属名はヘリアンサスで“太陽の花”の意味で、種名はチュウベラサスで“塊茎のある”という意味です。学名(属名・種名)を合わせて“イモ(塊茎)の生ずるヒマワリ”という意味になります。

キクイモは北アメリカ原産です。日本へは幕末の文久年間(1861〜1862)に渡来しました。キクイモはたいへん強い植物で、陽地でも半陰地でも乾燥地でも良く育ち、繁殖力が強いので野生化します。北米の中でも北東部原産で寒さに強いです。佐渡島ではぽちぽちと野生化が見られますが大群生は見たことがありません。栽培種の生き残りが畑の周辺に見られる程度です。

2.キクイモの効能

キクイモは塊根に多糖類のイヌリンを含んでいます。イヌリンは分解すると果糖という単糖類になるのですが、果糖は糖尿病・薬物中毒・アルコール中毒などの患者に対して、専門家が果糖の注射剤として使用する“薬用糖”です。また、水分や熱源補給を目的に使われることもあります。

戦時中は牛や豚の飼料として、佐渡でも良く栽培されました。キクイモは固くて不味くて食えるようなものではないと思われている方もいらっしゃいますが、これは間違いです。この前、キクイモの味噌漬けを食べたのですが、これが実に美味しかったです。

佐渡島の金井町安養寺という地域の須藤さんはこのようにおっしゃっていました。「キクイモは戦時中、父が食用と牛の飼料用に作っていました。イモだけでなくミョウガ・キュウリ・ナス・ニンジン・シロウリなどと一緒に漬けて食べました。キクイモの味噌漬けは少し辛味だと思いますが、美味しかったです。」

なお、以下の画像はオオハンゴンソウです。オオハンゴンソウは食べられないのでご注意ください。

オオハンゴンソウ

オオハンゴンソウ

『佐渡薬草風土記』引用