菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

キササゲの特徴と効能

キササゲ

[目次]
 1.キササゲとは
 2.キササゲの効能

1.キササゲとは

キササゲとはノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木です。梅雨の頃、枝先に多くの花をつけます。花序は円鐘状。花は淡黄色で直径2センチ、紫色の斑点があります。中国の中南部原産で、古い時代に薬種として渡来しました。

庭に植えられ、樹高10メートルにもなる大木の見られる家は、昔漢方医や漢方薬店であったりしますが、佐渡島ではこんなに大きなキササゲはありません。樹高せいぜい4メートル前後です。佐渡島ではキササゲと言いますが、ライデンボクやカミナリササゲとも呼ばれます。

カミナリ(雷)やライデン(雷電)というのは、この木を庭の隅に植えるとその家に雷が落ちないと言い伝えられているからです。徳川家康は大の雷嫌いでしたので、東照宮や権現宮の境内に雷除けのためにキササゲを植えていました。日光ではライイデンボク、岩手ではライボク、宮城ではライヨケと呼ばれています。

2.キササゲの効能

キササゲの絵

秋になると長さ20〜30センチぐらいの細長いサヤがたくさん垂れ下がります。サヤは熟すと2つに裂けるので裂けない前に採って乾かします。乾かしたサヤが薬となりますが、これを「キササゲ」とか「梓実(きささげじつ)」と言い、急性腎炎の薬となります。キササゲで夫の急性腎不全が治った細木さんはこのように話しました。

「お酒をほとんど飲まない夫が亡き母の初七日の日の夜、酒を今までになく多く飲んだ。次の日、尿が全然出ない。顔もどんどんむくんでくる。次の日佐渡病院の内科で診察を受けたら急性腎不全、即刻入院すぐ透析と言われた。

実家の母から、すぐキササゲを飲ませよと言われ、1日量キササゲ20本位を、一升の水で三分の一位にとろ火で煎じて毎日飲ました。全然出なかった尿が1日後に50cc、二日後に100cc、三日後に150cc、四日後に200ccと出て、そのうちに1,000〜1,500ccも出るようになった。

むくみも2~3日でなくなり、透析は6日で終わり、20日位で落ち着いてきた。40日で退院をした。小倉の知人はドクマクリ(ドクダミ)・ヨモギ・キササゲ(一日量サヤ2本)を混ぜ、お茶にして年中飲んでいる。」

キササゲの莢はミネラルを15%含みます。このうちKイオンが25%で、Kイオンが体内の過剰なNãイオンを排除し、また利尿作用もあります。『家庭における実際的看護の秘訣』(1927)の著者、築田多吉さんはキササゲの薬効についてこのように語っています。

「キササゲ・ニワトコ・ハブソウ各20gとトウモロコシの毛4gを4合の水で3合に煎じて1日量として飲む。尿が多く出て急性の腎臓炎なら2、3日で腫れはキレイに引く。この病気にはこの薬草がいかなる薬にも及ばぬ効果があり、急性の腎臓病なら20日位で治ります。」

『佐渡薬草風土記』引用