菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

ノゲシ(ハルノノゲシ)の特徴

ノゲシ

[目次]
 1.ノゲシとは

1.ノゲシとは

ノゲシとはキク科ノゲシ属のやや大型の二年草です。野に生えていて葉の切れ込みがケシに似ていることから「ノゲシ」と名付けられましたが、ケシの仲間ではありません。ノゲシは秋に花が咲くアキノノゲシと似ていることから「ハルノノゲシ」とも呼ばれますが、春だけでなく夏や秋にも花が咲きますので適当な名とは言えません。なお、専門家でなければノゲシとアキノノゲシを見分けるのは難しいでしょう。

ハルノノゲシ
ノゲシ
アキノノゲシ
アキノノゲシ

佐渡島では「葉や茎をちぎると白い乳が出る物は食べられる」と言われています。茎葉を切ると白い乳を出すノゲシ・タンポポ・コウゾリナ・タビラコなどは島人が食べてきた春の野の菜です。ノゲシは今も佐渡島内各地で食べられています。

早春三月、粉雪をロゼット葉に受けているノゲシを道端、空き地、畑でよく見かけます。赤紫がかったチリチリと切れ込んだ根生葉はボヤボヤと柔らかく肥えていて、摘んで食べればヤシナイ(養=栄養物)となります。

この前、佐渡病院の近くの空き地で“ノゲシ当てっこ”としている子どもを見ました。花の終わった直後は蕾の中の綿毛も種も白ですが、熟するに従って種は黄色から茶と変わります。開いて見て黄色であれば女、茶色は男、白ならジイちゃんとする当てっこ遊びです。自然の中で子ども達は花を摘み草木で遊んでいました。大人は野の菜を摘みます。これが佐渡島の風土でした。

『佐渡山菜風土記』引用