菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

セリの特徴と食べ方

セリ

[目次]
 1.セリとは
 2.セリの食べ方

1.セリとは

セリとはセリ科セリ属の中形多年草です。花は白色で、花序は複散形、二回羽状複葉。最もポピュラーな食用植物です。秋に根株から太いほふくね枝を出し、節の部分から根をおろし、新しい苗を作ります。早春の新苗の白根をシロネと呼び、摘み食べます。2月から3月は盛んに成長し摘みどきです。新しい苗が競(せ)りあうことから「セリ」の和名が付けられました。

セリは温かい水の中では横にはり、冷たい水の中では上に伸びます。水を引いた田に葉を広げているのがタゼリ、小川や清水の中で伸び育ったのがミズゼリです。ミズゼリの方が軟白化していて早く摘めます。

2.セリの食べ方

セリは全草に独特な香りがあり魚によく合います。佐渡島ではサバやイワシのたたきにセリを入れ、お汁に落として食べます。また、セリは春の七草の一つで、七草粥にセリは欠かせません。セリは葉緑素に富み、ビタミンA効力が強く、アルカリ性体質維持に役立つカルシウムが多いと現代栄養学は説いています。

4月過ぎのタゼリは虫やヒルの卵がつき、硬くもなりますが茹でて食べられます。6月のセリは新芽が横に這うように出てくるのでヨバイゼリと言いますが、若葉が食べられます。特有の香りと味が身上であり、半年にわたって摘み食べられる“庶民の野の菜”です。

貧乏世ざかりセリは常食。野菜はほとんど買いませんでした。貧富に関係なく野菜は仏事や喜びどきだけ買うものです。日常は畑でまかない、野で摘むものとする家も相当多かったと思います。

『佐渡山菜風土記』引用