菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

スイバの特徴と食べ方

スイバ

[目次]
 1.スイバとは
 2.スイバの食べ方

1.スイバとは

スイバの絵

スイバとはタデ科スイバ属の中形多年草です。花は淡緑色の小花で、花序は円錐花序。葉の基部は矢尻型で、雄雌異株です。路傍や畑などに生えています。畑作物の渡来と共に入ってきた随伴植物で古い帰化植物の一つでもあります。

スイバという名前は「酸っぱい葉」からきており、食べると酸っぱいです。漢名は蓚酸があることから酸模(さんも)と呼ばれています。なお、酸模はスイバとも読みます。佐渡島の方言では「スイコ(酸子)」と呼び、スイコに似ているが食べられないギシギシは「ウシズイコ」、茎の太いイタドリは茎を「ポンポンズイコ」と呼びます。

スイバは紅色を帯び、縦稜線のある茎がキビ(トウモロコシ)に似ているので「キビズイコ」とも言います。又の名をスイコノトウ、なまってスイコントウ。トウは薹で花茎のことを指します。

2.スイバの食べ方

スイバは塩をつけると汁が出るので、生のものを塩を付けてよく食べました。ポンポンズイコは川っぷちなどに行かないとありませんが、スイコノトウは田のくろなどに幾らでもありました。

ただ、食べると言っても筋があるので飲みこむのではなく、噛んではカスをペッと吐きました。ポンポンズイコのほうが汁けがあり酸っぱみもソフトではるかに美味しかったです。

飢えを知らない飽食の現代子が嘆かわしい。餓鬼と呼ばれスイバやポンポンズイコで飢えをまぎらわした時代もまた嘆かわしい。『金沢村野生食用植物』という書籍にはスイバの食用について次のように解説されています。

「スイバ。若葉はよく茹でて醤油で煮食、根は切って茹でて水に晒す、よく茹でて酸味をとる、根は疥癬に用いる、乾燥した葉は健胃、解熱に効があるという。」

また、『佐渡の野草』(1980)という書籍には、このように記されています。「和名スイバ、方言キビズイコ、スコントウ、スカンポ。茎の皮をむいて、そのまま食べるのが一番美味しく、さわやかな味と言えるが、若芽を茹でておひたしにすると独特のぬめりがでて美味しい。その他、三杯酢やマヨネーズであえても美味しい。芽の天ぷらは、なぜかサヤエンドウのような風味がある。茹でる時熱湯にくぐらせるぐらいの気持ちで手早く引き上げるのがコツ。」

田植えが終わると田のあぜのスイバのお株の花粉が飛ぶ頃です。赤い毛糸の束のようで美しいめしべの柱頭が花粉をとらえます。やがて、小さな丸いうちわのようなピンクの果実をザランザランと花茎につけるころ、佐渡は初夏です。

『佐渡山菜風土記』引用