菊池はるみ執筆[佐渡島の野草研究家]

ツワブキの特徴と効能

ツワブキ

[目次]
 1.ツワブキとは
 2.ツワブキの効能

1.ツワブキとは

ツワブキとはキク科ツワブキ属の常緑多年草です。近海のタブ林のふちに生育しています。長い柄のある根生葉は丸い腎形をしており、深緑色で光沢があります。艶やかな光沢のある葉がフキに似ていることから「ツワブキ(艶葉蕗)」と名付けられました。

初冬11月ごろに咲く黄色の頭花は散房花序です。ツワブキの大きいものは葉の幅35センチもあり、抜き出る花茎は65センチあまり、花は房となって20花もつけます。

亜熱帯や暖帯の海辺をふるさとにするツワブキは、北上して佐渡島まで達しています。手元の図鑑には「分布は日本海岸では石川県以南」とされていますが、これは間違いで、佐渡島に自生していますので、日本のツワブキの北限は佐渡島です。佐渡島を訪れた人は、ツワブキが群生していることに驚きますが、これは対馬暖流のおかげでしょう。

2.ツワブキの効能

ツワブキの絵

ツワブキは関西・四国・九州などで新葉やクキ(葉柄)を摘んで食べますが、佐渡島では一切食べません。佐渡島ではツワブキの葉は薬として昔から大切にされてきました。ツワブキの生薬名は「槖吾(たくご)」。ヘキセナールという成分は強い抗菌作用があります。生葉をあぶって、おできやリューマチに外用しました。佐渡島の老婆はこのように言います。

「薬にすると言って前はよくもらいにきた。ツワの葉を火にあぶって、デキモノにつけておくと膿を吸い出してとても良い。昔は頭にいっぱいガメのできた子がいた。葉を帽子のように被せて、包帯で縛っていた。魚の中毒にも葉のせんじ汁が効く。神経質やリューマチにもたいそう効く。いたむ部分にヒキサゲノクサ(センニンソウ)の葉を貼って皮膚をやぶす。そこにツワの葉をあぶってつける。傷からトシルが出なくなると、毒が抜けて痛みがなくなる。」

『佐渡薬草風土記』引用